廃墟の記憶編 残る二つの竜の玉を求めて、大陸の最後の土地である廃墟に足を踏み入れたすいか帽たち。廃墟キルフェボン――かつて「サレチ」という名の国だった頃、オーボンの国と争った国。 争いに敗れた後に「キルフェボン」とその名を変え、西瓜の栽培で栄えていたが、 誰にも知られずに廃墟となった地。 そこで彼らは、仕掛け扉から過去の世界へと送り飛ばされてしまった。 過去の世界で彼らは「世界七魔王」の存在を思い知らされることとなった。 すいか帽たちが迷い込んだ50年前のキルフェボン。 その時まさに、かぎ魔王の兄の魔物たちによる破壊が始まっていた。 そう、廃墟となった理由は、すいか帽たちが迷い込んだ50年前の世界にあったのだ。 何者にも縛られず、強い者との戦いを望み、 "生"の全てを"無"に封じ込める『クローズ』の能力を持つかぎ魔王。 自分一人が生き残るためだけにオーボンを破壊し、かぎ魔王を騙して操り、 自分にとって障害となるすいか帽を手に掛けようと目論んだ、世界最強のかげ魔王。 彼らの目的は徐々に摩擦を引き起こし、ついには対立を始めてしまった。 そして最後には、かぎ魔王の『クローズ』によって、かげ魔王は無の石版に封じ込められてしまう。 しかし、その戦いで、キルフェボンで西瓜職人として生涯を捧げていた少年のタヒチも、 すいか帽たちについて来てしまったがめに、無の石版に封じ込められてしまう。 廃墟の記憶に翻弄され、閉ざされる希望。 集結した魔王による宴の失敗で、動き出す運命。 すいか帽たちの運命は、全て過去によって決められるのだろうか? それとも、これからの行動で変えられるのだろうか? |